イベントレポート

検索では見つからない世界への入り口。柳瀬川ブロックパーティ

2019.6.276月 29th, 2019

 

「ブロックパーティ」という言葉を知っていますか?

ブロックパーティ(Block Party)とは、ある街区の住民たちが集まる、音楽とダンスを交えて楽しむパーティーのことです。

1970年代のアメリカで人気が高まったそうで、当時は都市部で行われているブロックパーティの多くは非合法な営みだったそうですが、街区の多くの住人が一堂に会すため、犯罪の可能性は少なく、警察も大目に見ていたそうです。

 

先週末、埼玉県の柳瀬川で開催されている「柳瀬川ブロックパーティ」にDJとして呼ばれて行ってきたので、イベントの様子や、そこでの気づきを書きたいと思います。

 

 

会場は「町のラーメン屋さん」

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会場は、柳瀬川駅を降りて、徒歩数分のラーメン屋さん「麺や まつ本」

外観からもごく普通のラーメン屋さんです。

 

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入るとすぐに券売機があります。

これもごく普通のラーメン屋さんと一緒・・・と思いきや

 

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入場券 500円。

すごいよね。ラーメン屋さんに入場券があるのです。

ブロックパーティへの参加チケット。

そして、その下にはダークな色味の「テキーラ」ボタン・・・

 

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その他、ラーメン屋さんとは思えないドリンクのラインナップ。

泡 2000・・・(ハイネケンやウーハイを頂きました)

 

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※安心してください。しっかり、ラーメンも美味しいです!

得製中華そば(950円)

 

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そして、次に驚いたのは「音がいい」

音がいいの意味は2つあって、

一つは、出てるDJさんのレベルが高い…!

結構、ベテランのDJさんたちが多くて、アナログレコードでプレイしている方が多かったんですが、B2B(2人のDJで交互に曲をかける)とかも超いい感じにつないでいく。

また、ラーメン屋さんというロケーションに合わせて、絶妙に居心地のいい選曲をしてました。

 

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そして、もう一つはスピーカーの配置と設定。

L字型の店内なんですが、変わった場所に点在して置いてあり、どこにいても煩すぎす、逆に音が小さいこともなく、快適に音が聞こえる。

聞いたら「複数のスピーカーを使って、それぞれの音量を個別に設定して、店内のどこにいても丁度いいようにしている」そうです。

と教えてくれたオーガナイザーは・・・

 

 

オーガナイザーは「地元の中学生」

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このイベントのオーガナイザーは現役の中学生2人。

向かって左からRyogaくんとTenmaくん。

DJ機材も安価になり、小中学生からDJをやっている子とかは聞くけど、彼らはDJに加えてパーティーのオーガナイズまでしているのです・・・!(末恐ろしい)

 

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Tenmaくんは機材大好きらしく、音響のセッティングも彼が担当してやっているそうです。

そして、小学生からDJをしていて、DJ歴5年だったかな・・・平然とスクラッチや二枚使いを駆使する、トリッキーなDJ。

 

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Ryogaくんはアート志向で、自分で書いた絵をイベント中も販売してます。

冷静に考えたら、中学生でオリジナルの絵を販売するってすごいよね。

 

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その場で書いてもらったんですが、ちょっと上手すぎませんか・・・?

 

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そんな中学生2人に「今日はありがとうございます!」と言って、ギャラをもらうアフロ(30代 おじさんDJ)

大人のオーガナイズするイベントでも、ギャラの支払い問題等がささやかれる中で、嬉しさと哀しさが湧き出る・・・

 

 

 

ブロックパーティは「異界への入り口」

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元々、このパーティーを始めたのは「保育園でDJ」でも有名なABOさん。

ABOさんと話していて面白かったのは、ブロックパーティは「異界への入り口」という考え方。

ABOさんは僕と同い年で30代半ばなんだけど、僕らより上の世代は、雑誌を読めば目当の特集以外も全部読み込んだり、CDのアルバムを買って最初から最後まで何回も聞いたり・・・自分が選択しない出会い(ABOさん曰く”事故”)が沢山あった。

そして、その予期しない出会いから、色んなカルチャーにハマっていく流れがあったけど、今の時代は、検索やハッシュタグなど、必要な情報だけを摂取するから”事故”が起きにくい。

柳瀬川ブロックパーティは、そんな出会いの事故を起こす場所として始めたそうです。

 

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「クラブだったら来てないけど、ラーメン屋でやってるから来た」

同行したアシスタントがお客さんから聞いた言葉。

 

テクノロジーが発達して、遠くの人とつながっても、近くに住む人とはつながりにくい

検索すれば、必要なものは見つかるけど、不必要なものとは出会いにくい

そんな現代に、

楽しいから、パーティへ行く。

あいつがいるから、パーティへ行く。

そんな当たり前のモチベーションで、地域の人たちが集まり、色んな”出会いの事故”が起こり、人の人生を豊かにしていくブロックパーティ。

クラブじゃない所でも、いや、クラブじゃない所だからできる「カルチャーへの入り口をつくっていく活動」は、これからも続いて欲しいし、色んな地域でも広がって欲しい。

 

 

PS

今後の柳瀬川ブロックパーティの情報は、主催メンバーのSNSをチェックしてみてください。

Tenmaくん https://www.instagram.com/route24v/

Ryogaくん https://www.instagram.com/route24v_ryoga/

ABOさん https://twitter.com/abolabo

 

 

 

世の中に、もっとワクワクを。

アフロマンス