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同じことは二度とやらない。一晩限りの世界をつくる。サトウダイスケ (森の映画祭)

大企業ではなく、個人や小さなチームが主催するイベントが、SNSやメディアで話題になることが多くなってきた。

僕は、彼らのことを「小さな主催者」と呼んでいる。

テクノロジーが進む一方で、人が集うことやリアルに体験することの重要性が注目される今、小さいからこそ新しい体験がつくれる「小さな主催者」の時代が来ていると思う。

 

そんな新しい時代の一面を知ってほしいという気持ちを込めて、本企画をスタートしました。

形式は、僕が気になる主催者に「ご飯をおごって、色々と話を聞く」スタイルでやっていきます。

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第三回は、オールナイトの野外映画フェス「夜空と交差する森の映画祭」(以下、森の映画祭)を主催するサトウダイスケ。「森の映画祭」のこだわりから誕生のきっかけ、フェスを開催する上での組織論まで、色々と聞いてみました。

 

一晩限りの世界をつくりたい。

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アフロマンス
アフロマンス
まずは「森の映画祭」がどんなイベントなのか教えてもらえますか?

一言でいうと「五感丸ごとで体験する野外映画フェス」ですね。

一晩限りの世界をつくろうと思っています。「ただ映画を流すイベント」にならないように、クリエイティブに力を入れています。

アーティストをコンテンツとすると、フェスはその為の「ただの箱」になりがちだと思っていて。僕はフェスという箱自体にエンターテイメント性が欲しいと思っています。

森の映画祭も「今年はあの映画を上映するから行く」じゃなくて、森の映画祭という枠組み自体が面白いから行くという流れにしたい。コンテンツに依存しない、そんなフェスを目指しています。

サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
アフロマンス
なるほど。海外のフェスやパーティーは世界観を大事にしているものも多いけど、日本だとまだ少ないよね。

ちなみに、森の映画祭のテーマって毎年違うよね?結構がらっと変えるの?


毎年、会場もテーマもパンフレットも全部変えます。

今年のテーマは絵本で、パンフレットもハードカバーの絵本をつくります。

各エリアの名称も絵本の名前になっていて、それぞれにストーリーがあります。そして空間も、そのテーマやストーリーにちなんだ世界観になってます。

サトウダイスケ
サトウダイスケ

 

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テーマに合わせ、毎年まったく違ったテイストでつくる。2019年のテーマは絵本。詳細は公式サイトへ。

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パンフレットも絵本のテーマに合わせて、まさに絵本の体裁で制作される。

アフロマンス
アフロマンス
ちなみに毎年テーマを変える中で、森の映画祭を通しての世界観やテーマってあるの?

ゲームで言うと、ファイナルファンタジーみたいにしたくて・・・毎回テーマやストーリーは変わるけど、チョコボみたいな固定のキャラクターがいたり、オールナイトで朝までやって、4つくらいのエリアが同時進行で映画を流して、という形は同じです。

ただ、それをどう表現するか、という部分は毎年変えます。

サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
アフロマンス
ちなみに毎年変える理由は何かあるの?

自分が飽きるからですね(笑)とにもかくにもルーティーンワークがダメで・・・でも、毎年会場を変えるのは実際大変です。会場との交渉や調整も大変ですし、場所によっては音出しの制限もあるし。
サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
アフロマンス
イベントやってるからわかるけど、会場が変わると、設営から運営まで全部変わるからね・・・毎年運営変えるって冷静にやばいね。

マゾですね(笑)ポケモンってゲームをやっていく中でエリアが変わっていくじゃないですか。世界観は一緒だけど、今度のエリアはここだ!って。森の映画祭も「今年のエリアはここだ!」ってやりたいんです。
サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
アフロマンス
そんなに場所を転々として、リピーターはいるの?

いますね。北海道から来てる方で、初回から今までフルで参戦している方もいます。毎回会場を変えて、お客さんを振り回してるんですけど・・・場所やコンテンツに依存せず、森の映画祭ブランドを楽しんでくれている人は増えています。
サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
アフロマンス
イベントのアイデンティティ(同一性)って面白いよね。毎年、場所も違うし、流している映画も違う。それって同じイベントなのか?という話。同じイベントである理由は「森の映画祭というブランド」と「主催のサトウくん」しかない。

僕が泡パをやり始めた動機の一つに、出演者でしか差が出ない音楽イベントが世の中に多かったってのがあって。しかも、人気のアーティストほど、たくさんのイベントに出ているから、新しさも中々生まれない。出演者を除いた時に、アイデンティティが残らないパーティーはつまらないと思ったんだよね。


とても似てます。真似できないことを目指している訳ではないんですが、圧倒的な個性を目指しています。
サトウダイスケ
サトウダイスケ

 

偶発的な映画との出会いの場をつくる。

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アフロマンス
アフロマンス
ちなみに、一番最初に「森の映画祭」をやろうと思ったきっかけは何なの?

まず、そもそも野外映画祭がなかったのでやりたいと思ったのと、音楽のフェスはあるけど映画のフェスはないなと思ったのがきっかけです。

音楽フェスって、全然知らないアーティストを聞いてよかった、というのが生まれる場所だと思うんですよね。映画も「たまたま出会っちゃった」っていう瞬間があってもいいなと思って。

映画ってどうしても一直線で見るじゃないですか。映画館に行くにせよ、レンタルするにせよ、偶発性がないなと思っていて。もっとザッピングして欲しい。そういう場がまったくないのでやろうと思いました。

サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
アフロマンス
わかるなぁ。ラーメン屋で毎月ブロックパーティーをやっている知り合いがいて。この間、DJで呼ばれて初めて行ったんだけど。

なぜ、クラブではなく、ラーメン屋でやるのか?

その理由の一つが、音楽やカルチャーとの偶発的な出会いを起こす場所をつくるって考え方なんだよね。

音楽に詳しい訳でもない、一般の人や中高生の場合、クラブは来ないけどラーメン屋で何かやってたらフラッと来てくれる。そこでカルチャーの交通事故を起こすって言ってた(笑)


似てますね。ネットの映画配信サービスなども、ピンポイントで映画を見ようと思うと便利なんですが、目当てのものと周辺領域しか出てこない。
サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
アフロマンス
デジタルで便利になるほど、未知なる映画とのランダムな出会いって難しくなっている。その解決策の一つとしてフェスがあるんだね。

 

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一晩を通して、複数エリアで映画を上映することで、フェス特有の「偶発性の出会い」が生まれる場になっている

アフロマンス
アフロマンス
ちなみに、映画との出会いという意味でいくと、フェスという形式へのこだわりはあるの?大きく年に1回やるのを、もう少し小型化して、年に数回やるとか、そういう可能性もある?

年1回のフェスとしてやる理由は、自分にとってのスペシャル感を演出するためですね。お客さんにもそうだと思いますけど。量産はしたくないんですよね。

2〜3ヶ月に1回とかだと、ルーティーンワークになってしまう。年1回だと、僕らも本気を出して挑めるんです。

また、世界観を大事にしたいので、空間的な規模感も欲しい。会場内を歩いて移動するといった楽しみも欲しいですね。

結果的に、年に1回、2000〜3000人規模のフェスを基本にして、たまにスピンアウトをやったりするような形になっています。

サトウダイスケ
サトウダイスケ

 

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そして、去年のこだわりが詰まったパンフレットの話へ…

ちなみにこれが去年のパンフレットなんですけど、最初にもらった状態だとこんなにページ数なくて。

去年のテーマが「交差」だったんですが、人との出会いもある意味「交差」じゃないですか。

そこで、会場内の色んなエリアにページを設置したり、色んな人がページを持っているようにしたんです。参加者は会場を回って、設置されているのを見つけたり、人に話しかけたりするとページを足せる仕組みにしました。

人や場所から新しいページを集めるパンフレット。

結果的に、来場者全員が違うパンフレットになります。

サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
アフロマンス
これはやばいね(笑)パンフレットにこれだけ力入れてるのがすごいし、効率とか完全に無視している感じがいいね。

さらに参加者もHPからフォーマットをダウンロードして、自分のページをつくれるようにしました。

名刺交換ならぬ、ページ交換がイベント内で起こるんです。そして、同時に、パンフレットのページを全ページ集めるというのも不可能になります(笑)

サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
アフロマンス
自分が行った場所、会った人など、イベントの体験を記録したようなパンフレットになるんだね。素敵なアイディアだなぁ。

 

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各エリアに設置されているパンフレットのページ。内容もゲームだったり、切って組み立てると立体物ができるなど、ユニークなものばかり。

 

コアは少人数で、ディテールは皆に委ねる。

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アフロマンス
アフロマンス
パンフレットで足されるページの中身って、すごいパターンがあると思うけど、どうやって考えてるの?皆で?

そのエリアの担当が考えています。自分のエリアにどういうのを置きたいかという感じで。

ただ、このコンセプトは一度やったので二度は絶対にやりません。「集める」ってのは面白かったんですけどね。

他にも、そのエリアに置いてある標識や、そのバックストーリーとかも各エリアの担当者が考えます。

サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
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そこら辺の線引きは興味あるな。各ステージの装飾や映画のセレクトなど、どこまでをサトウくんが考えて、どこからを皆に委ねているのか。

各ステージの装飾はまったく口出さないですね。安全か、安全じゃないかをチェックするくらいで。

各エリアのバックストーリーは一緒に考えますけど、そこから具体的なアイディアを広げるのは、むしろ皆にやって欲しいと思っています。

サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
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面白いね。毎年のテーマはサトウくんが考えてるの?

自分ともう一人の副代表の女の子、2人で考えて決めています。
サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
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そこは皆で集まって考えるとかじゃないんだね?

個人的な組織論があって。なるべくコアな考えは少人数で決めます。

森の映画祭チームはスクラップ&ビルドで、毎年解散します。そして、場所とテーマと日時が決まったら再募集をかけます。だから、テーマや場所に異議がある人はそもそも集まらないんです。

メインビジュアルと開催日時とメインのストーリーはこちらでつくって、エリアの名前とかは集まった皆と一緒に考えます。

サトウダイスケ
サトウダイスケ

 

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スタッフ50名、当日スタッフを加えると150名のチームで、森の映画祭はできている

アフロマンス
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なるほどね。映画のセレクトはどうしてるの?

上映作品チームが3名いて、彼らがセレクトしています。
サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
アフロマンス
(HPを見ながら)このイベントで流す映画は、サトウくんは全部見てるの?

応募作品を含めると200作品以上あるんですが、全てに目を通しています。
サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
アフロマンス
すごいね。映画も毎年変えるの?

映画は絶対に被らせないですね。

あと、流行りものも流さないですね。よっぽどコンセプトに合えば別ですけど。

クリエイティブの順番を決めてて、コンセプトの後に追従する形で映画を決めているので、流行りものだからと流したりは絶対しないですね。

サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
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こだわりがすごい。

 

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会場の中には、コンセプトやエリアのストーリーから派生した様々なコンテンツを楽しむことができる

アフロマンス
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サトウくんって本当に「つくり手発想」だよね。お客さんのためにつくるんじゃなくて、つくりたいからつくるって感じ。

まったくもってそうですね。
サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
アフロマンス
イベントやクリエイティブの世界って、答えがないじゃない。効率を求めると、面白いものってつくれないし。それってすごい大事な感覚だと思うんだよね。

みんな学校教育で正解・不正解の考え方を叩き込まれるんだよ。

イベントをつくる時も「どういう方程式があれば高得点を取れるのか?」と考えてしまう。

でも本来、イベントは白紙に絵を書くようなものだから、正解なんてないんだよね。


一直線というか最短距離を探したがる人は多いですよね。

方程式に近いもので、森の映画祭をつくる時のフローチャートみたいなものは進行管理用につくっています。

毎回、イベントが終わった瞬間に、プロジェクトの開始から終了までのタスクやフローを書き出すんです。

最短距離を知りたい人って、そういうものを欲しがるんですけど、結局それを見たところで真似なんてできないんですよね。

サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
アフロマンス
イベントが生まれる本質はそこじゃないもんね。もっと大事なのはこんな絵を書きたい、こんなイベントをやりたいって気持ち。

この間、フェスをやりたいと相談してきた人がいて「とりあえず10人集めました!」と言ってきたんですね。

そもそも「フェスやりたい」ってのが謎だし、とりあえず10人集めても機能しないと思うんですよ。

何かやりたいイメージとか、企画があって、その為に必要な10人ならいいんだけど。

内容がない中で集められた10人って、向いてる方向がバラバラの人じゃないですか。後から同じ方向を向かせる方が難しいですからね。

サトウダイスケ
サトウダイスケ

 

最後に

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アフロマンス
アフロマンス
最後に悩めるイベント主催者に対して、メッセージはありますか?例えば、友達以上の人が集まらないとか、悩んでいる人は多いと思うんですが。

うーん、自分はイベントを当てようと思ってやっていないです。

「森の映画祭」もここまで大きくなるとは思っていなかった。

次の創作としてゲームをつくっているんですが、本当に好きな人が10人できれば大成功だと思っています。

友達以上を呼びたいって人は何を目的にしてるのか?

友達がたくさん来るイベントでも充分素敵なんじゃないか。

今一度、自分に問い直して欲しい。

サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
アフロマンス
確かに色んな人と話すと、イベントをなんとなくやっている人って結構多いですね。しかも、そういう人に限って、同じことを何回も繰り返して「うまくいかない!」って思っている人は多い気がします。

色んな人に言うのがあって「ジェンガ理論」っていうですけど。

自分のやりたいことを出し切ってから、崩れないレベルで引き算をする。

転倒しないレベルで、引き算をして、残ったものが自分が本当にやりたいこと、要は「自分の芯」なんだと思うんです。

僕もやりたいことを広げすぎてモヤモヤした時に、引き算しまくって「何がコアだっけ?」「何がしたかったんだっけ?」と問い直したりします。

自分を問い直す時は、このジェンガ理論で考えてみるといいと思います。

サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
アフロマンス
他所のジェンガを見て、同じように組んでも、それって本当に自分がやりたい形なのかはわからないってことですよね。

外から見えてるものをまんま真似しても意味ないというか。


誰かが「シンプルは最初からシンプルを目指すものではなく、引き算した結果である。」って言ってて。

真似をする人はシンプルになった結果のみを求めるんだけど、過程あってこそのシンプルなんですよね。最終形だけを真似しても意味がない。

引き算の工程を経験しないと、何故それに行き着いたかの哲学がないから、ただの模倣になっています。

サトウダイスケ
サトウダイスケ

アフロマンス
アフロマンス
引き算のプロセス。いいものをつくるのに重要な要素ですね。気づきのあるメッセージ、ありがとうございました。

 

サトウダイスケからの学び

1

フェス自体にエンタメ性を持たせる

2

会場やテーマを変えて新鮮味を保つ

3

コアは少人数で、デティールは皆で

4

年一だから本気で挑める

5

デジタルだと難しい偶発的な出会い

6

ジェンガ理論で自分に問い直す

ナイトカルチャーで地域をつなぎ、救いのある世界をつくる。yossi 2 the future ( 煩悩 #BornNow )

読了時間:約10分

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大企業ではなく、個人や小さなチームが主催するイベントが、SNSやメディアで話題になることが多くなってきた。

僕は、彼らのことを「小さな主催者」と呼んでいる。

テクノロジーが進む一方で、人が集うことやリアルに体験することの重要性が注目される今、小さいからこそ新しい体験がつくれる「小さな主催者」の時代が来ていると思う

そんな新しい時代の一面を知ってほしいという気持ちを込めて、本企画をスタートしました。

形式は、僕が気になる主催者に「ご飯をおごって、色々と話を聞く」スタイルでやっていきます。

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第二回は、お寺を使った音楽フェス「煩悩 #BornNow」を主催するyossi 2 the future 。実は元師弟関係のあるyossiくん。彼の最近の活動や「煩悩 #BornNow」の誕生からこれから先の展望まで、色々と聞いてみました。

 

 

ナイトタイムエコノミーという文脈の中で、ちゃんと市場をつくりたい

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アフロマンス(以下、ア):まず、近況報告というか、最近はどんな感じ?

yossi 2 the future(以下、Y):おかげさまで「煩悩 #BornNow」の次の開催が決まって、それに向けて大忙しという感じです。9月15日(日)に、表参道の善光寺というお寺で開催します。

:表参道!? またスゴいところでやるね。場所はどうやって探したの?

Y:今回はかなり苦労しました。今年は渋谷周辺でやりたいという話になったんですが、特にツテもなかったので、お寺さんに飛び込みで相談にあがりました。中には名刺を突き返されることもあって・・・初めての経験でした。

そんな中で、今回実施させて頂く表参道の善光寺さんにお伺いした際に「若い子が面白い取り組みをやってるね」と温かく受け入れてもらい、開催に至りました。

:そんな場所で音楽イベントできるんだね…。音出しとかは大丈夫なの?

Y:元々、そのエリアが善光寺さんの門下町らしく、顔が利くというのが大きいですね。もちろん、開催にあたっては近隣の方にはご挨拶に行きます。

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開催が迫った「煩悩 #BornNow 2019」イベントの詳細は公式HPへ。

:ちなみに、NEWSKOOL(ニュースクール)という会社を立ち上げたよね。煩悩はその会社の事業ってことだよね?会社を立ち上げてみてどう?

Y:はい、煩悩もNEWSKOOLの事業としてやっています。起業に関しては、税金とかわからないことが多すぎたけど、なんとかなりました。飲みの場やクラブで出会った人が仕事をくれて・・・本当に感謝しています。仕事目的で作った人脈ではなかったんですが、結果的にそこにすごく助けられました。

:NEWSKOOLは簡単に説明すると、どういう会社?

Y:自分たちでは「ナイトカルチャー発ベンチャー」と呼んでいます。ブランディングやコンサルティングの受託の仕事もやりながら、去年の11月ごろからNEWSKOOLプログラミングという自社事業をリリースしました。DJやラッパーにプログラミングのスキルをつけさせて、稼ぎながら楽曲制作により打ち込めるようにするというものです。ナイトカルチャーを軸にして、2年目は受託から自社事業によりシフトしていこうと思っています。

:いいね。会社でも個人でも、意思表示ってすごく大事だと思ってて。「できること」と「やりたいこと」って違ったりするじゃない? yossiくんの会社でいうと受託の制作はできることだけど、本質的にはナイトカルチャーに関わることがやりたい訳で。

例えばAfro&Co.の場合、立ち上げ時は「泡パ®」のイメージが強くて、世の中からは興行イベント会社になっていたと思う。そうなると、世の中の企業の関わり方って「スポンサー」か「自社の施設への誘致」みたいになってくる。

でも、僕は「新しい体験をつくるクリエイティブの会社」にしたかったから、そういう発信を続けて、低音卓球SAKURA CHILL BARといった新しい企画をどんどんやっていったら、クリエイティブや企画の依頼がすごく増えた。

yossiくんの会社の場合も、制作案件を頼むべきなのか、ナイトカルチャーで何かするときに頼めばいいのか、意思表示をしないと世の中はわからない。活動を続ける中で、自分たちの意思表示を発信していくことは大切だよね。

Y:1年間やってみて、方向性が見えたんですよね。僕らはナイトタイムエコノミーという文脈の中で、業界としてちゃんと市場をつくること、そしてDJやラッパーの人たちが楽曲制作することとお金を稼ぐことを両立させたい。そこからエンジニアのスキルと音楽活動は両立できるのではないかという仮説を考え、プログラミングの事業につながっていきました。

そして2年目は、夜間遊休施設のエンタメコンテンツ化をやれないかと思っています。ある意味、煩悩もこの一つです。夜間遊休施設=夜閉まってるお寺や植物園、美術館とかを夜のエンタメの場として活用する。海外だとCercleが世界遺産でやってるような。日本でしかできないエンタメコンテンツをつくって発信していきたい。

:すごくわかる。僕が最近やっている活動の中でも「有休施設」や「ロケーション」というキーワードがあって。

例えば、LIFULLが「LivingAnywhere Commons」という日本全国どこでも働けて暮らせるサービスを始めたんだよね。その根底にあるのが、遊休施設の活用で、全国の遊休施設をつないで新しい価値をつくろうという取り組み。そこに色んな場所で面白いイベントができないかって流れで、Afro&Co.も参画している

また、ロケーションの重要性も今、面白いテーマだと思う。沖縄のCORONA SUNSETS FESTIVALや、山形の岩壁音楽祭など、その地方にいると当たり前な風景が、エンターテメントと組み合わせることで、唯一無二の体験コンテンツになったりする。

 

 

やりたいことをやったら、後から意義がついてきた

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:ちょっと話戻るけど、煩悩をやるキッカケって何だったの?

Y:友達とシーシャを吸っている時に「今年も俺ら煩悩めっちゃ溜まってるな〜遊び呆けたな〜」って話になって、「これは寺で煩悩を洗い流すしかないな。テキーラを飲みながら」という話がキッカケで始まりました(笑)

なので、最初は深く考えずに始めたんです。やってみたら仏教界も色々な悩みを抱えているし、挨拶回りで町内会を回るとそちらにも悩みがあって・・・僕らが何かできることはないのかなと思い始めて、後から社会的意義が乗っかってきた感じです。

:なるほど。大きな転換点として、先日のAbemaTVの10億円会議の件があるよね。あのプレゼンでは、かなり社会的意義を押してたよね。

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AbemaTVのプレゼン番組「10億円会議」で「煩悩 #BornNow」についてプレゼンし、見事 950万円を勝ち取った。

Y:そうですね。10億円会議は、若者が地域参画するときの参加ハードルを下げることや、入り口をつくることをメインにプレゼンしました。

建築用語で「タクティカル・アーバニズム」って言ったりするんですけど。行政がガチガチの都市計画をやるよりも、例えば市民主体で公園に遊具を置いてみると、人が集まって、自然と輪が広まっていくようなイメージです。煩悩はそれに近いと思っていて。お寺でイベントをやることで、準備の過程から、若者や運営メンバーが地域とつながっていく。そして、イベントが成功したら、次にも何かやってみようってなるんじゃないかと思って、そのような考え方でプレゼンしました。

最初は「寺でパーティーしたい」が入りだったんですが、次第に地域参画の課題解決になっていった感じですね。

:意義や意味って、後でついてくることは多いよね。これ、すごく大事なことかもしれない。僕も、泡パを始めるキッカケは、友達と花見をしているときにイビサ島の泡パーティーの話で盛り上がって「日本でやったら絶対に面白いじゃん!」と思って、開催したんだよね。

そして、実際にやってみると、今までクラブに一回も来たことがない人がたくさん来て、泡パでDJやクラブの楽しさを知って、他のクラブイベントに遊びに行くようになったって人もたくさんいて。だから、シーンへの入り口をつくるというのが、今は泡パの開催意義の一つになっている。まさに、後からついてきた感じ。

Y:一見関係なさそうなものでも、小さくやっていく中で課題が見つかって、それが結果的に解決策につながるケースってありますよね。

 :自分たちが「やりたい」「やったら絶対面白い」と思えるものじゃないと、結局人は動かない。理屈じゃないから。例えば「こんな問題があるから、皆で頑張ろうよ!」という話は正しいんだけど、使命感で動ける人と動けな人がいる。ワクワクしたり、楽しそうと思ったら、自ら参加したいと思うからね。

Y:まずは「自分がやりたいからやる」という方向で人を巻き込んだ方が、結果上手くいく。本気でやっていけば意義は後からついてくることの方が多いのかなと思います。

 

 

スポンサーはキーコンセプトが合う会社に持っていく

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:ちなみに、スポンサーはどうしてるの?こんな会社が相性いいんじゃないか?と思って突撃するのか、知り合いに紹介してもらうのか、とか。

以前「イベントに企業スポンサーをつける方法」ってブログを書いたんだけど、未だにアクセスが多くて。結構、みんな関心があるところだと思うんだよね。

Y「このイベントをやるんだったらこの会社とやりたい」と思って、アタックしますね。例えば、さっき話に出た夜間有休施設の活用だと、H.I.S.さんと組みたいと思っていて。H.I.S.さんのテーマが「未知との遭遇」って聞いたんですよね。子供の頃は未知なことがたくさんあってワクワクしていたけど、大人になったらそういう機会も少なくなる。だから、旅に行こうって話なんですけど、とても共感するなと思っていて。色んなところで聞いた話や、雑誌や記事などで読んだ話で、自分のやりたいこととキーコンセプトが合うと、持って行こうと思います。

繋がり方は、企業のインフォメーションから直接問い合わせることもあれば、知り合い経由で紹介してもらうこともあります。

 :大事なことだね。特に、何十個もスポンサーをつけなきゃいけないイベントじゃないなら、相性や必然性を考えて、ピンポイントに当たっていく方がいいよね。

Y:この会社やブランドと本気で組みたいと思って、スポンサーについてもらうメリットをどれだけしっかり提示できるかが大事だと思っています。

とりあえず「イベントのロゴを出します」とか「サンプリングします」とか・・・本当に意味があるのか?って思うじゃないですか。もちろん、無意味ではないし、ファーストトライアルは獲得できるかもしれないけど、費用対効果は良くない訳で。その会社やブランドをどれだけ押し上げられるかを考えないとスポンサーは取れないと思います。一時期、Red Bullでスポンサー営業を受ける立場だったことがあったので、よくわかります。

イベントって、八方良しにならないといけないって企画をやっていると思います。みんながハッピーになるイベントの落とし所を見つけるのがオーガナイザーの役割なのかなと。そこは広告代理店の調整力みたいな所に近いのかもしれませんが。

:広告代理店はクライアントをハッピーにするけど、それ以外の参加者や関係者もハッピーにしているかというと、抜け落ちてしまうことも多いよね。代理店の見てる先はクライアント、イベント主催者の見てる先は参加者となりがちだから。

Y:それをどれだけ主催者が企業に伝えられるかが大事ですよね。よくある話だと、イベントのWEBサイトや会場装飾で「ロゴをもっとでかくしろ問題」(笑)それが本当に参加者や関係者と良好な関係を築くのに有効なのかって視点で考えないといけない。

 

 

今後は「煩悩 #BornNow」をオープンソース化していきたい

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:煩悩 #BornNowの今後の計画や構想はあるの?

Y:今までのように自分たちで開催もしていくんですが、ゆくゆくはパッケージ化して、地方のオーガナイザーに「こういう風にすれば地元交渉できる」とかノウハウをオープンソース化しようと考えています。結局、地域の人が主催してやった方がいいと思うので。

また「煩悩 #BornNow」という名前を使うなど、ブランディングの部分は別途相談ですね。ノウハウがわかっても、自分たちがやっているのと同じものができるとは思わないので、アドバイザーとしてサポートをしたりすることも合わせて考えています。

:僕も泡パを全国でやったりするけど、まさにマニュアルや素材を渡したら、クオリティ高いものができるかというとまちまちで。だから、イベントをやる上でのボトムアップはやっていきたいと思ってる。アカデミーのようなイメージ。マニュアルを渡してもわからないことはわからないから、直接話したり、一緒にイベントをやることで伝えて、ちゃんとクオリティが出せるオーガナイザーやクリエイターを育てたい。そういう人が地方にいると、長く続く、良いイベントができる可能性が高まると思う。

Y:特に、地域の特性を活かして、こんな要素をイベントに入れようとか、良いオーガナイザーじゃないと生まれてこないですよね。

さっきの八方良しの考え方はとても共感できる一方で、なかなか難易度が高いと思うんだよね。だから、イベントって難しい。一方向だけを見ておけばいい訳じゃない。参加者もハッピーで、スポンサーもハッピーで、地元の人もハッピーで・・・そうなる為には何から手をつけたらいいのだろうかとオーガナイザーは迷う。そういう意味でも、イベントってマルチタスクがすごいので大変(笑)

Y:イベントをちゃんとやれたら、結構色んな仕事に応用できるんじゃないかと思いますよね。

:イベントを主催することに資格はないじゃない?だから、明日からでも誰でも「オーガナイザー」になれる。だけど、恐ろしいほどのタスクと考えなければいけないことがあるので、やってみたら赤字になったり、疲弊したり・・・参加者も満足度が低いまま帰ってしまったり。だから、ボトムアップはしていきたいんだよね。まずはイベントやフェスって難易度が高いということをわかってもらうことから。

Yまずやってみることは大事だと思います。そして2回目、3回目からどれくらい頭を使えるかがキモだなと。気合じゃなくて、どのようにやったら上手くいくのかをひたすら考えるのが大事ですよね。

 

 

最後に

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:最後に、若いオーガナイザーに向けてメッセージをもらえますか?

Y:カルチャーを仕事にしたとき、宮崎駿さんの引退会見でおっしゃっていた「この世は生きるに値する」という言葉が根底にあって。昼の世界で辛いことがあったり、そのまま引きずって夜も眠れないみたいなことがある人がいっぱいいて、そんな人たちを僕らのカルチャーやエンターテイメントで面白くして、誰もが救われる世界を作りたいというのがあります。

僕らの企業メッセージとして「Unleash the World」というものがあって、閉じ込められた世界から解き放って、いろんなライフスタイルを作っていくことで、悩んでいる人たちが救われる世界を作りたい。カルチャーやパーティーにはそういう力があると思うので、共感する人はこの業界に入ってきて欲しいし、みんなでやれたら楽しいです!って感じっす。

:素敵なメッセージ!ありがとうございました。

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yossi 2 the future:https://twitter.com/yossi2thefuture

 

 

【イベント情報】(終了)

煩悩 #BornNow 2019

2019.9.15(SUN) @南命山無量寿院善光寺

なんとチケット代は1,000円!

興味を持った人は是非体験してみてください。

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公式サイト:https://www.bornnow2019.com

 

 

世の中に、もっとワクワクを。

アフロマンス

トップクリエイターになるために…アフロの劇的ビフォア・アフター

ある日の Afro&Co.事務所

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アフロは悩んでいた。

 

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なんだ、この統一感のない検索結果は・・・

 

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このインタビュー記事も、なんて気の抜けた絵面だ・・・

こんな見た目で言われると、内容にもちょっとイラっとする・・・

 

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Tシャツの首、びろんびろんやんけ・・・

番組に出ていい見た目じゃないだろ・・・

 

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人は見た目が9割と言われている中で・・・

体験分野のトップクリエイターを目指す男が、こんな見た目じゃダメだろぉぉぉぉぉぉ・・・(仕込みなしの、とある日のアフロです)

 

 

ということで緊急企画!

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05

とりあえず、集められる社員たち

アフロ「という訳で “トップクリエイター” としてふさわしいビジュアルを考えたいと思います!」

 

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山本寛斎さんを押すCOOザキヤマ。

さすがに派手すぎないか?

 

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Afro&Co.一のおしゃれ番長、マネージャー清水。

 

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何やら分析しているが、おしゃれすぎてイマイチわからず…

そして、2人とも遠山さんをあげる辺りが遠山さんの凄さを感じる。

 

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ん〜〜〜

 

07

んん〜〜〜〜〜

 

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弟子タテノ「とりあえず、買いに行きませんか?」

 

 

・・・・そうだね。

 

 

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清水マネ「とりあえず、メガネだな。その後、服を買う店は手配しといた。」

アフロ(イケメン・・・)

 

クリエイターっぽいメガネを求めZoffへ

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清水マネ「クリエイターといえば丸メガネでしょ。これとかどお?」

アフロ(なんでザキヤマも試着してんだ…)

 

メガネ

アフロ「おぉ、大分イメージ変わるね」

清水マネ「なんていうか、若返ったね…」

ザキヤマCOO「俺も丸メガネ買おうかな〜」

 

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ということで即購入。

 

 

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アフロ「で、服はどこに買いに行くの?」

清水マネ「以前、未来定番研究所ってところから取材受けたの覚えてる?」

アフロ「あぁ、未来の百貨店を考えるというやつね。」

清水マネ「あのメディアは実は百貨店の大手 “大丸松坂屋”がやってるんだよね。それで、今回のビフォアアフターの相談の連絡をしたらOKもらえた。」

アフロ(イケメン・・・)

※本当に相談して協力OKをもらいました

 

 

クリエイターっぽい服を求め大丸へ

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東京駅直結の大丸東京店へ。

全身から場違い感が出ている気がする…

 

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今回、担当いただく山崎さん(左)、出井さん(右)

当たり前だけど、お二人とも「フォーマル」と「抜き」のバランスが絶妙でオシャレだ・・・

とりあえず、アフロ側の要望を聞くために裏の会議室へ。

 

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ここでも山本寛斎さんを推すザキヤマCOO

 

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あれ・・・

「来る場所間違ってるんじゃないですか?」

という声が聞こえてきそうな雰囲気・・・

 

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プレゼン慣れしたアフロがすかさずジェスチャーも交えながら話す。

 

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ロクロも回して、笑いを取る。

そして出た結論は・・・

「とりあえず、売り場に行こう」

 

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今回は、山崎さんに色んなブランドやお店の服を横断して見てもらう。

ブランドの特徴などを聞くと超勉強になる。

 

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話していくとアフロのイメージは「キッチリしすぎず、とはいえ、カジュアルすぎない」という絶妙なバランスだと判明。それに元づいて、おすすめのブランドを案内してもらう。

 

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アフロ「おぉ、、なんかいいかも…!」

 

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アフロ「これは好みだけど、カジュアルすぎかな…」

 

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アフロ「う〜ん、、このドレッシーなのもいい…(というか、試着楽しい…)」

 

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たっぷりと色んなお店で、色んなスーツを試着させてもらい、最終的に1番目のグレーのセットアップと、最後に見たドレッシーなジャケットを購入!

こんなに気兼ねなく、試着していいのかな?と思っていましたが、大丸の担当のお二人は「百貨店の良さは色んなブランドの服を見て、実際に試着もできるところ。気になるものがあったらどんどん着てください」とのことでした!

 

さて帰るか・・・

 

 

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弟子タテノ「次はタクシー乗ってください」

アフロ「え、なんで?」

 

・・・

 

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おおおお!

 

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おおおおお!!

 

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おおおおおおお!!!

 

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カメラマンきるけ「いいよー、アフさん。もっと色んなパターンいきましょー。」

 

 

 

そして、仕上がりは・・・・

 

 

 

 

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おぉぉぉぉぉぉぉ・・・!!!

 

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おぉぉぉぉぉぉ!!!!!

 

 

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アーティストverも・・・!!!

 

 

ええやん・・・・!!!!

 

 

 

 

それでは、ビフォア・アフターを見てみましょう。

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ビフォア

 

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アフター

 

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ビフォア

 

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アフター

 

 

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ビフォア → アフター

なんということでしょう

この違い・・・

文字まで変わってる・・・

※同じ人間です

 

 

まさに「人は見た目が9割」というのを実感する結果となりました…

 

 

 

 

・・・ん?

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なんであいつ撮ってるんだ?

 

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アフロ「決まってんなー・・・そして、自分も丸メガネ買ってるし」

ザキヤマCOO「皆も撮ろうよ〜」

 

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アフロ「飛び込み弟子・・・いい笑顔だな・・・」

 

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アフロ「ちょっ!!マネージャーイケメンか!ユニ◯ロのモデルか!」

 

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そして、結局全員分撮ることに・・・

 

 

・・・

 

 

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という訳で、

アフロマンスは体験分野のトップクリエイターを、Afro&Co.はトップクリエイティブカンパニーを目指し、これからも邁進していきます!

どうぞよろしくお願いします!!

 

 

 

PS

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結局、普通に終われない

PARTY CREATIVE COMAPNY

Afro&Co.

「マグロハウス × 愛本店」最後の開催

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“歌舞伎町の顔”「愛本店ビル」取り壊し決定

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190813-00000032-tospoweb-ent

 

昨日、東スポさんの記事で、初めて公表された「愛本店ビル」の取り壊し。

僕は、愛本店の担当者から伺っていたけど、この記事が出るまでは言わないで欲しいと言われて、黙っていました。

不思議と会話に出たり、ニュースとして見ないと実感が湧かなかったのですが、この記事を見て、改めて「あぁ、本当にあの空間は無くなってしまうんだな」と実感しています。

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外観も内観も荘厳を極めた歌舞伎町のシンボル。2020年6月に取り壊し予定。

 

くしくも、この記事が出た2日後、要は明日 8/15(木)に、愛本店でのマグロハウスが控えています。

この記事にも書かれているように、実はもともと、愛田元社長が密かに支援していた児童養護施設のチャリティーイベントを昼間にやる話があり、その後に一般参加の「マグロハウス盆踊り」をやるという流れになっています。

昼間はDJ×マグロ解体ショーに加えて、シャンパンタワーならぬオレンジジュースタワーをやるという、前代未聞のホストクラブでの児童向けチャリティーイベントです。

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チャリティーイベントでは、オレンジジュースタワーや手巻き寿司体験を行う予定(夜の一般のイベントとは内容は異なります)

 

お話を頂いた時、チャリティーということもあり、かなり予算も厳しかったのですが、愛本店の方の熱意と、世界的アーティストのチャリティーを過去に経験された話を聞いて「予算とか小さいこと言ってられないな」と思い、各所に協力頂き、実現することができました。

こういった取り組みは愛本店が本当に子供たちの為にやっていて、だからこそ、クローズドなイベントになっているんですが、せめて僕の周りの方にはこの活動を知って欲しいなと思い、書きました。

 

ーーーーーーーーーー

 

そして、このブログを書いた理由のもう一つは、夜の一般参加の「マグロハウス盆踊り」です。

愛本店ビルがなくなるということで、ここでのマグロハウスは今回が最後となります。

不思議なもので、イベントも、お店も、数年先、長くても数十年先には無くなっているようなものなのに、漠然と、ずっと続くもののように錯覚してしまう。

僕もそうです。

そして、突然のラストに面を食らう。

でも、ここからでも全力で楽しむしかないと思っています。

だから、少しでも多くの人に「マグロハウス × 愛本店」に来ていただきたいので、「こんなイベントだよ!」という紹介を書きたいと思います。

 

1、とにかく愛本店がすごい

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最近、イベントでのロケーションの重要性をひしひしと感じています。どんな体験かということに加えて「どこで体験するか」もとても重要ということです。

愛本店は、本当にここにしかない、豪華絢爛・和洋折衷・昭和遺産・・・なんと言っていいかわかりませんが、すごい空間が広がっています。

通常はホストクラブなので、基本的に女性客しかいけませんし、営業の中なので歩き回ることもしにくいかと思いますが、今回はイベント開催ということで男女問わず、愛本店の空間を楽しみ尽くすことができる訳です。

企画者としてどうかと思いますが、これだけで行く価値あります!

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入り口から異世界感がヤバいです。

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ここでパーティーできるって最高じゃないですか?

 

 

2、踊って楽しい、食べて美味しいマグロハウス

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そもそもマグロハウスを知らない方もいるかもしれないので解説すると、DJとマグロ解体ショーを両方楽しめるイベントと思ってもらえれば大丈夫です。

メインタイムの前後は、通常のクラブイベントのようにハウスミュージックを軸にしたDJがプレイします。お酒を飲んだり、音楽を聞いて楽しむ時間です。

そして、メインタイムでは、DJプレイをしながら、マグロを解体するという世にも奇妙なライブパフォーマンスが行われます。そして、捌きたてのマグロはお刺身にして参加者に振る舞われます(チケットはお刺身付きです!)

また、今回のサブタイトル「盆踊り」にちなんで、盆踊り演出もあり。まさに、踊って楽しい、食べて美味しいイベントになっています。

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左にDJ、右にマグロ解体、そして、ダンサーやMCと共に盛り上げます。

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捌きたてのマグロはお刺身として配布。マグロに合う日本酒も揃えています。

 

 

3、愛本店のシャンパンタワーも登場

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今やシャンパンタワーは結婚式の演出などでも行われたり、「あぁ、見たことあるよ」という人も中にはいるかもしれませんが、愛本店のシャンパンタワーは「本物」です。

愛本店の現役のホストさんたちによるコール。なんと通常営業で200万円相当のシャンパンタワーのパフォーマンスです。また、注ぐのはVIPチケットを買った方のみの体験になりますが、注いだ後のシャンパンはその場にいる参加者にも振る舞われます。

そして、チケットは、前売で男性3,000円、女性2,000円、両方とも、お刺身1人前と1ドリンク付きです。

もうはっきり言いますが、採算度外視です。ここで儲けようと思ってない。普段来ない、色んな方に愛本店での特別な体験を楽しんで欲しいという思いでやっています。

もう動画を見てください。この体験も明日限りです…!

 

 

冒頭でも言いましたが、ひとえに「あの異空間での祭りを体験して欲しい!」ここに尽きます。

3回目の開催ということで「また次行こうかな」と思っていた方も、悲しくも突然「今回限り」となってしまったので、是非お越しください。

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チケットおよびイベント詳細は公式サイト

http://afroand.co/magurohouse/

 

 

 

世の中に、もっとワクワクを。

アフロマンス

また行きたくなるフェスは何が違うのか | CORONA SUNSETS FESTIVAL #コロナフェス

読了時間:約4分

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パーティークリエイターのアフロマンスです。

今年も7/13(土)〜14(日)に沖縄で開催された「CORONA SUNSETS FESTIVAL」に参加してきました。

去年初めて行って「最高にエモくて心地よいフェス」と激推しした結果、周りで行く人が増えて、今年はまた違った楽しみ方ができました。

今年は2回目の参加ということで「また行きたくなるフェスは何が違うのか」という視点で気づいたことを書いてみたいと思います。

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↑ そもそものコロナフェスの魅力は、去年のブログに書いているので、読んでない人はこちらからどうぞ

 

 

リゾートとしての居心地の良さ

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コロナフェスは、音楽フェスでありながらリゾートフェスでもある。

フェスといえば、受付で長蛇の列に並び、ドリンクを買うためにバーで並び、トイレでも並び・・・かなりの時間を並んで過ごした、なんてこともあったりしますが、コロナフェスは一般的なフェスに比べて、そこら辺のストレスがほとんどない。

また、くつろげる場所も随所にあって、日差しが強いビーチで疲れたらすぐに休めるところもいい。

そこも会議室の長机にパイプ椅子・・・なんてことはなく、白いソファや日よけ付きのハンモック、砂浜を掘ってつくったベンチや、テントサウナと水風呂など、世界観を反映した様々なチルスペースがあり、周っているだけで楽しい。

今年、初めて行った友人たちも、ソファでくつろぎながらコロナを片手に談笑して時間を過ごしていたのが印象的だった。

かなりの人数が来ている大型フェスだけど、それ以上に、ホスピタリティを高く設定しているのがわかる。

居心地のよさ。それがまた来たいと思う理由の一つだと思う。

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踊る人もいれば、くつろぐ人もいる。思い思いの過ごし方ができる。

 

 

遊びがわかっている大人が集まるフェス

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去年も今年も、コロナフェスに来て実感するのは「客層」だ。

同じようなイベントを都心で開催すると、周りに迷惑をかけるような人や、遊びの加減をわかっていないような若者が多少なりともいたりするものだが、コロナフェスの客層は「遊びがわかっている大人」が圧倒的に多い。

大きい要因は、沖縄開催という「都心からの遠さ」だろう。

チケット代よりも、飛行機代の方が高いし、宿泊の手配なども含めて、コロナフェスへの参加=沖縄旅行を計画しないといけない。

適度な参加ハードルの高さが、良い意味でフィルターになっている。

また、アーティストのセレクトも、単なる認知度よりもコロナフェスの世界観を重視している点も大きい。

「ただ盛り上がりたい」だけの人は来ないし、仮に来ても二度は来ない。

コロナフェスの世界観に惹かれた人が集まり、共感する人がリピートしていく。その循環が、いい空気感を作り出している。

サンセットをバックに、グッドミュージックなアーティストたちがコロナの世界観を紡ぎ出していく。

 

 

フェスの世界観の住人になる

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コロナフェスを色んな人にオススメした結果、今年は周りの友人知人が何人も来てくれた。

そして、来てくれた友人には、もれなく会場内を案内したり、フェスの楽しみ方を(勝手に)レクチャーする。

冷静に考えると、僕は「お客さん」であるにも関わらず、何の得もないのに、コロナフェスの告知や宣伝をし、会場でガイドまでしているのだ。

そうしたくなる気持ちの源泉を考えてみたら、もちろん良いものを紹介したいという純粋な気持ちもあるが、加えて、コロナフェスの世界観に魅了され、その世界の住人になりたいという気持ちがあるように思う。

初めて参加するお客さんは言わば「旅人」のようなもので、右も左もわからない。その世界の住人なら、初めて訪れた旅人をもてなし、この世界を好きになって欲しいと思うはずだ。

去年初めて行った時に、現地で出会った人たちに迎えられ、コロナをおごってもらったのを思い出す。気づけば、僕も初めて来た友人知人にコロナをおごっていた。

そして、フェスの持つ世界観の住人になることで、年に一度帰る「盆や正月」のような感覚になっていき、自然とフェスに足を運んでいくんだと思う。

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エントランスから入った時、去年は「驚き」だったけど、今年は「帰ってきた」と思ってしまうアフロマンス。

 

 

まとめ

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来年は・・・

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もちろん、遊びに行きたいと思っていますが、来年は沖縄で何かやりたいと思っています。

コロナフェスは今、かなり完成系に近い形になっていると思うけど、せっかく沖縄まで行くので、アフターパーティーがやりたい。

それも、例えばビーチでキャンプしたり、洞窟の中でパーティーしたり、特別なロケーションや体験と共に。

これから先のコロナフェスは、大きな渦(フェス)の影響によって生まれる、小さな波紋たち(パーティー)によって、世界観が広がっていくのがいいのかなと思っています。

あくまで自主開催だけど、コロナフェスの余韻を楽しめるような世界観のあるパーティー。

これから来年に向けて、色んな人にちょこちょこ声をかけていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

 

 

世の中に、もっとワクワクを。

アフロマンス

 

 

[ NEWS ] block.fm公開放送&交流会

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CORONA SUNSETS FESTIVALを手がけるコロナのブランドマネージャー 福田さんをはじめ、東京ミステリーサークル支配人 きださん、Out Of Theaterの広屋くんをゲストにお呼びし、「世界観のあるイベントのつくり方」についてトークします。block.fmの公開放送や、参加費無料の交流会も予定。

詳しくは http://afroand.co/superorganizertalk/

お金がなくても、話題のイベントはつくれる。DJ SHINDY(沈黙ダンス)

読了時間:約8分

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大企業ではなく、個人や小さなチームが主催するイベントが、SNSやメディアで話題になることが多くなってきた。

僕は、彼らのことを「小さな主催者」と呼んでいる。

テクノロジーが進む一方で、人が集うことやリアルに体験することの重要性が注目される今、小さいからこそ新しい体験がつくれる「小さな主催者」の時代が来ていると思う

そんな新しい時代の一面を知ってほしいという気持ちを込めて、本企画をスタートしました。

形式は、僕が気になる主催者に「ご飯をおごって、色々と話を聞く」スタイルでやっていきます。

 

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第一回は、twitterトレンドにあがるクラブイベント「沈黙ダンス」を主催するDJ SHINDY。彼がやってきたことや、イベントをつくる時の考え方などを聞いてみました。

 

 

何がウケるかわからないから、とにかくやりまくった。

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アフロマンス(以下、ア):まず、SHINDYがやっているイベントについて教えてもらえますか?「沈黙ダンス」をはじめ、色んなイベントをやっているよね。

DJ SHINDY(以下、S):そうですね、◯◯ダンスシリーズは色々やってます。

まず「沈黙ダンス」は、”クラブだけどしゃべっちゃいけない” というルールを課して楽しむイベントです。DJはもちろん、お客さんも、店員さんも、全員しゃべってはいけない。盛り上がっても声を出せなかったり、お酒を頼む時もジェスチャーや手書きで伝えたり…体験してみると、これが中々面白くて、月一でレギュラー開催しています。

他には「暗転ダンス」といって、アイマスクをつけて、自分だけの暗闇に浸って踊れるイベント。本当は、アフロさんがやってた真っ暗闇の中で踊るイベントがやりたかったんですが、安全管理上、アイマスクにしました。

あとは、出演者全員ロン毛の「ロン毛ダンス」や、ガチでボディメイクしてくれる育乳ブースもある「巨乳ダンス」もコラボで開催しました(笑)

 

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「しゃべっちゃいけない」というルールが、独特の盛り上がりをつくる沈黙ダンス

 

:SHINDYのイベントはルールづくりで新しい体験をつくってるのが面白いよね。いい意味で、お金がかかってないというか。

:まさに「小さな主催者」なので、お金ないですからね(笑)

他には「瞬間ダンス」といって、出演者は全員 “踊れるDJ” で、プレイ時間中に必ず1曲フル尺でかけて、お客さんと一緒に踊るイベント。これは一体感がすごかったです。

あと「クラブでカラオケ」というイベントは、カラオケで人気の曲をかけて、それに合わせて日本に数人いる “テロップジョッキー” の方が、その場で歌詞を出すというのもやりました。

:面白いね。ダンサー兼DJがお客さんと一緒に踊るとか、リアルタイムに歌詞を出すとか、クラブに行ったことがない人も楽しめるね。

ちなみに、こんなに色んなイベントをやるのは狙いがあるの?

正直「何がウケるかわからないからやりまくった」というのが本音です。

当初は、DJだけ集めて普通にイベントをやってたんですが、お客さんを誘うときにうまく説明できないことに気づいたんです。「DJイベントやるよ。ジャンルはオールミックス…」これ以上言うことがないし、これで行きたくなるのかな…という疑問というか。

そこで、お客さんにちゃんと届けるためには「テーマ」が必要だと気づきました。

そして初期に「初心者ディスコ」というイベントを始めました。あえて全員違うジャンルのDJを呼んで、クラブ初心者に音楽のジャンルを知ってもらえるイベントです。そんなテーマのあるイベントをやるようになりました。

:色んなイベントをやる中で、意識として変わったことはある?

:色々経験する中で「自分たちがやりたいだけのイベント」から「お客さんが楽しめるイベント」をつくることに意識がシフトしていきました。とにかく “お客さんが楽しめるかどうか” をひたすら考えました。

:なるほど。以前、友人のラッパーのマチーデフが「売れるアーティストは、とにかく売れることを考え抜いてる人か、まったく考えてない人かのどちらか。中途半端な人はだいたい売れない。」って言ってて、どっちが正解はないけど、つくる基準を明確にすることが大事かもね。

:これはDJの話ですが、若手DJに悩み相談される8割くらいは「どこまでフロアに合わせるべきか」という悩みなんです。僕は「自分」か「フロア」どっちかに振り切る必要はないと思ってて。ただ、自分のスタイルは「やりたいこと:フロアに合わせること=3:7」とか、はっきり軸を決めておくと、どんな時でもブレないのでいいと思っています。

 

 

お客さんに “参加している実感” を持ってもらう

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:イベントをやるときに大事にしていることはある?

お客さん、出演者、お店が「三方良しになるイベント」というのは大事にしています。「それぞれの人に楽しんでもらえるか?」を考えて企画すること。どこかが欠けちゃうと続いていかない。

また、その中でも起点になるのは「お客さん」だと思っています。そこがないとパーティーが始まらないので。

:SHINDYと話していると、本当にお客さん目線でイベントを企画してるなーと思うんだけど、「対お客さん」という視点で考えていることはある?

:最近は「お客さんにどう参加してもらうか」「どう当事者意識を持ってもらうか」というのを、すごく考えています。

例えば、沈黙ダンスは、会場内の全員が「参加者」になるイベントだと思っています。”しゃべっちゃいけない” というルールのお陰で、何をするにも普段とは違った行動を取らないといけない。そこが受け身ではなく参加の要素になっている。

 

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沈黙ダンスでは「しゃべれないこと」が一種のゲームのようになっている。イベント中にtwitterで感想を言い合う人も多く、ツイートはリアルタイムでDJブースの背面に表示される。

 

:お客さんもイベントの一つの要素になっているって感じかな。

:そうですね。「このイベントに参加している」っていう実感が大事かなと思います。ただ、参加要素を強くしすぎるのもダメで…

:突然「今から一人づつ自己紹介してもらいますー」とか?(笑)

:それはイヤですね(笑)とはいえ、放置しすぎるのもダメ。「このイベントに参加してる」という実感と、「自分の好きに遊びたい」という自由度のバランス…そこが難しいんですけど。

:イベント規模の視点もありそうだね。大きなイベントだとそこまで気にしないけど、百人未満のイベントだと特に「行っていいイベントなのか」って気になる。

:まさに。小さな主催者が、大きなイベントと同じ対応をすると失敗するっていう(笑)

:最近、同年代のイベント主催者が「今の若い人たちに来てもらう為には、どのメディアを使えばいいのかわからない」って悩んでる話を聞いて。

twitter?インスタ?LINE?みたいな。

でも、数十人〜百人くらいのイベント規模なら、どのメディアを使うかという手段の話より、「誰が何をしに来るイベントなのか」という設定の方を考えた方がいいと思うそういう時に、参加性というのは重要になってくるね。

 

 

ポジティブな”違和感”が、話題をつくる

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:ノウハウというか「話題になる企画のつくり方」みたいなものはある?

:話題になる企画って、大きく2つの方向性があると思ってて。

一つは、圧倒的なコンテンツ力のある企画。

すごいアーティストが出るとか、すごい規模の体験ができるとか。最近、アフロさんが企画していた喰種レストランもこの方向だと思います。ある意味、正当な話題化。

もう一つは、違和感のある企画。

お客さんが思わず物申したくなるズレを企画する。沈黙ダンスがわかりやすいと思うんですが、「クラブイベントなのに、しゃべっちゃいけない」という話を聞くと、思わず何か言いたくなる感覚です。

「話題」の正体って何かというと「それについて何か言いたくなるかどうか」だと思っていて。僕は後者の違和感をうまく使って、お客さんの好奇心を揺さぶって、話題をつくっているのかなと思っています。

:アイディアのつくり方で、距離感のあるものをかけあわせる(例:マグロ解体ショー × ハウスミュージック=マグロハウス)って話をするんだけど、受け取るお客さんの気持ちを考えたら、まさしく「違和感」だね。

 

映像で見ても違和感を感じる沈黙ダンス。普通のイベントなら声を出すコール&レスポンスも沈黙を守らないといけない。

 

:前者の「圧倒的なコンテンツ力」のイベントは、どうしてもお金がかかると思うんです。お金をかけずにどうやって話題をつくるかという時に、後者の「違和感をつくる」のは有効だと思っています。

ただ、デメリットもあって「ちょっと間違うと炎上する」可能性もあります。

例えば、沈黙ダンスは「クラブ=ナンパというイメージを払拭したい。純粋に音楽だけを楽しめる場をつくりたい。」という想いで企画したんですが、あまり考えずに「ウザいからクラブで声出すの禁止!」とか言っちゃうと、ネガティブな方向に話題が広がってしまうと思うんです。

違和感の中でも「ポジティプな違和感」をどうつくるかがポイントだと思います。

:面白いね。近い事例で、双子のラッパーP.O.Pがやっている「おごられナイト」を思い出した。名前の通り「自分が飲むお酒はオーダーできないけど、人におごることはできる。」ってイベントなんだけど、おごる・おごられるしかできない、というありえない違和感(笑)

そして、面白いのがめちゃめちゃお酒が出るらしいだよね。自分で飲むお酒には限界あるけど、人におごるなら所持金次第でいくらでもいけるという。そもそも「人におごる」という行為に、幸福感が含まれているのがポイントなんだけど、入り口は「違和感」、そして「特別なお金をかけずに、ルールで体験をつくる」ってのが似てるなと。

:まさにそんな感覚です。違和感を生む「変化球」を考えるのは、頭を捻れば0円なので。小さな主催者にこそ、オススメですね。

 

 

最後に

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:最後に「これからイベントをやろう!」という若者や、「イベントやっているけど、上手くいかない」という主催者へ、メッセージもらえますか?

「本気で考え抜くこと」です。

正直、イベント主催って、コスパが悪いと思うんですよ。ある日の数時間のために、数ヶ月間準備をする。やることも、企画からブッキング、運営、デザイン、箱との交渉…と領域も膨大で、それらを一人〜数人でやっている主催者も多いと思います。

そんな人たちって、情熱を燃やしてやっている人だと思うんです。

ただ、あえて言いたいのが「情熱だけじゃダメ」だということ。

ダルビッシュ選手が「練習は嘘をつかないって言葉があるけど、頭を使って練習しないと普通に嘘つくよ」って言ってたのをすごく覚えていて。

情熱があることは素晴らしいし、努力することも大事なんだけど、だからこそ「考え抜くこと」を怠ってはいけない。

お客さんのためにどうすればいいのか。

イベントをビジネスとして成立させるためにどうすればいいのか。

何が必要なのかを考え抜くことが、とても大事だと思います。

:ホームパーティー研究家のひでつうさんが「うまくいかない時は、大抵、足りないのではなく、多すぎる」ってよく言ってて。

沈黙ダンスも、何かを足したというより、しゃべることを取り除いた「引き算」の企画だと思う。そして「ひたすら頑張る」ではなく、「ひたすら考え抜く」ことでしか、引き算という選択肢は出てこない。

色んなイベントをやって、試行錯誤をやめないSHINDYらしいメッセージ、ありがとうございました!

都内だけでなく、全国で奮闘する「小さな主催者」の参考になれば幸いです。

 

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DJ SHINDY twitter:https://twitter.com/phism

 

 

世の中に、もっとワクワクを。

アフロマンス

検索では見つからない世界への入り口。柳瀬川ブロックパーティ

 

「ブロックパーティ」という言葉を知っていますか?

ブロックパーティ(Block Party)とは、ある街区の住民たちが集まる、音楽とダンスを交えて楽しむパーティーのことです。

1970年代のアメリカで人気が高まったそうで、当時は都市部で行われているブロックパーティの多くは非合法な営みだったそうですが、街区の多くの住人が一堂に会すため、犯罪の可能性は少なく、警察も大目に見ていたそうです。

 

先週末、埼玉県の柳瀬川で開催されている「柳瀬川ブロックパーティ」にDJとして呼ばれて行ってきたので、イベントの様子や、そこでの気づきを書きたいと思います。

 

 

会場は「町のラーメン屋さん」

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会場は、柳瀬川駅を降りて、徒歩数分のラーメン屋さん「麺や まつ本」

外観からもごく普通のラーメン屋さんです。

 

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入るとすぐに券売機があります。

これもごく普通のラーメン屋さんと一緒・・・と思いきや

 

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入場券 500円。

すごいよね。ラーメン屋さんに入場券があるのです。

ブロックパーティへの参加チケット。

そして、その下にはダークな色味の「テキーラ」ボタン・・・

 

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その他、ラーメン屋さんとは思えないドリンクのラインナップ。

泡 2000・・・(ハイネケンやウーハイを頂きました)

 

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※安心してください。しっかり、ラーメンも美味しいです!

得製中華そば(950円)

 

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そして、次に驚いたのは「音がいい」

音がいいの意味は2つあって、

一つは、出てるDJさんのレベルが高い…!

結構、ベテランのDJさんたちが多くて、アナログレコードでプレイしている方が多かったんですが、B2B(2人のDJで交互に曲をかける)とかも超いい感じにつないでいく。

また、ラーメン屋さんというロケーションに合わせて、絶妙に居心地のいい選曲をしてました。

 

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そして、もう一つはスピーカーの配置と設定。

L字型の店内なんですが、変わった場所に点在して置いてあり、どこにいても煩すぎす、逆に音が小さいこともなく、快適に音が聞こえる。

聞いたら「複数のスピーカーを使って、それぞれの音量を個別に設定して、店内のどこにいても丁度いいようにしている」そうです。

と教えてくれたオーガナイザーは・・・

 

 

オーガナイザーは「地元の中学生」

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このイベントのオーガナイザーは現役の中学生2人。

向かって左からRyogaくんとTenmaくん。

DJ機材も安価になり、小中学生からDJをやっている子とかは聞くけど、彼らはDJに加えてパーティーのオーガナイズまでしているのです・・・!(末恐ろしい)

 

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Tenmaくんは機材大好きらしく、音響のセッティングも彼が担当してやっているそうです。

そして、小学生からDJをしていて、DJ歴5年だったかな・・・平然とスクラッチや二枚使いを駆使する、トリッキーなDJ。

 

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Ryogaくんはアート志向で、自分で書いた絵をイベント中も販売してます。

冷静に考えたら、中学生でオリジナルの絵を販売するってすごいよね。

 

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その場で書いてもらったんですが、ちょっと上手すぎませんか・・・?

 

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そんな中学生2人に「今日はありがとうございます!」と言って、ギャラをもらうアフロ(30代 おじさんDJ)

大人のオーガナイズするイベントでも、ギャラの支払い問題等がささやかれる中で、嬉しさと哀しさが湧き出る・・・

 

 

 

ブロックパーティは「異界への入り口」

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元々、このパーティーを始めたのは「保育園でDJ」でも有名なABOさん。

ABOさんと話していて面白かったのは、ブロックパーティは「異界への入り口」という考え方。

ABOさんは僕と同い年で30代半ばなんだけど、僕らより上の世代は、雑誌を読めば目当の特集以外も全部読み込んだり、CDのアルバムを買って最初から最後まで何回も聞いたり・・・自分が選択しない出会い(ABOさん曰く”事故”)が沢山あった。

そして、その予期しない出会いから、色んなカルチャーにハマっていく流れがあったけど、今の時代は、検索やハッシュタグなど、必要な情報だけを摂取するから”事故”が起きにくい。

柳瀬川ブロックパーティは、そんな出会いの事故を起こす場所として始めたそうです。

 

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「クラブだったら来てないけど、ラーメン屋でやってるから来た」

同行したアシスタントがお客さんから聞いた言葉。

 

テクノロジーが発達して、遠くの人とつながっても、近くに住む人とはつながりにくい

検索すれば、必要なものは見つかるけど、不必要なものとは出会いにくい

そんな現代に、

楽しいから、パーティへ行く。

あいつがいるから、パーティへ行く。

そんな当たり前のモチベーションで、地域の人たちが集まり、色んな”出会いの事故”が起こり、人の人生を豊かにしていくブロックパーティ。

クラブじゃない所でも、いや、クラブじゃない所だからできる「カルチャーへの入り口をつくっていく活動」は、これからも続いて欲しいし、色んな地域でも広がって欲しい。

 

 

PS

今後の柳瀬川ブロックパーティの情報は、主催メンバーのSNSをチェックしてみてください。

Tenmaくん https://www.instagram.com/route24v/

Ryogaくん https://www.instagram.com/route24v_ryoga/

ABOさん https://twitter.com/abolabo

 

 

 

世の中に、もっとワクワクを。

アフロマンス

インスタで切り取りきれない体験をつくる

今年も、佐賀をPRする体験型インドア花見「SAKURA CHILL BAR by 佐賀」を、3/22(金)〜3/31(日)の計10日間、表参道で開催しました。

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昨年は青山通り沿いの路面店、今年はcommune2nd内のIKI-BAという少し奥まったカフェでの開催ということで、正直、集客に不安な部分があったんですが、オープン初日から最終日まで連日行列、平日でも入場規制がかかるほどでした。

昨年の開催時、「フォトジェニックのその先へ」というタイトルで、サクラチルバーを通して感じたことを書きました。

2年目のサクラチルバーを終え、今回来場頂いた大先輩 尾原和啓さん「インスタに切り取っても自分たちが美しく、切り取られた写真からも切り取れない五感による非日常が伝わる」という言葉を気づきに、新たに感じたことをシェアしたいと思います。

 

1、インスタで切り取りきれない体験をつくる

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「フォトジェニック」「インスタ映え」といった言葉が広がって、随分時間が経ちました。

企業も、自治体も、何かとSNSに写真や動画をアップして欲しい。その為に、フォトジェニックなドリンクやフード、絵映えするフォトスポットなどをつくる。

SNSで切り取られる絵を逆算して、イベントや体験を考えることも一般的になってきました。

その結果、インスタに映らないもの(例えば、フォトスポット以外の360度の空間、そこで流れる音楽、他の参加者たちの表情や会話、フードやドリンクの味、温度感…etc)をあまり気にしなくなる。だって、頑張っても、どうせSNSに載る部分じゃないから。

そうやって、「インスタで切り取った時の美しさ」だけを基準に体験をつくると、とても薄っぺらいものになります。絵で見てわからなくても、体験した人にはわかる。一瞬流行っても、一過性で終わってしまう。

インスタで切り取った時にも美しく、とはいえ、その場に行った人だけが感じることができる「切り取りきれない情報量の体験」がある。

SNSが当たり前の今だからこそ、そんな企画・設計が、重要になってきていると思います。

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2、体験をつくる→世界観をつくる

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インスタに切り取りきれない体験は、どうやってできあがるのか?

最近は、よくイマーシブ(没入)とか、五感を刺激すると言ったりします。

五感は「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」のことを言うけど、その言葉の通りに「映像」「音」「匂い」「食べ物・飲み物」「何か触れるもの」を、ただ用意しただけでは、とても充実した体験にはなりません。

あるコンセプトやルールの元で、色んな要素が絡み合って初めて成立する、そんな難易度の高いもの・・・

これを誰でもわかる言葉に直すと、「世界観をつくること」に近いと思います。

「体験型」と言うと、どうしても「何をやらせるか」みたいな考えになってしまいますが、そうではなく、「どういう世界に連れて行きたいか」と考える。

そこに行くと「心地がいい」「心が躍る」

自然と「笑顔になる」「体が動く」

コンセプトやルールの元に、立体的な世界をつくり、様々な仕掛けを全身で感じることで、ここでしか体験できないものが生まれる、と思います。

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3、カルチャーが交差して生まれる立体感

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今年のサクラチルバーには、ライフルさんの協賛の元、佐賀県のアーティスト、冨永ボンドさん、江島史織さんのお二方に、アートを制作して頂きました。

冨永ボンドさんは、木工用ボンドを使った絵を書くアーティストで、サクラをテーマに100号サイズの絵を書いてもらいました。

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江島史織さんは、書家の方で「肥前名尾和紙」を使用して、サクラチルバーを表現した作品を書いてもらいました。

また、店内BGMは「origami PRODUCTIONS」とコラボレーションし、所属アーティストの楽曲を使った専用のMIXをDJ Kazuhiko Asamiにつくってもらいました。

こういったことは、別に宣伝材料としてやっている訳でも、ましてやインスタ映えを狙ってやったことでもありません。

サクラチルバーというコンセプトを軸に、様々なカルチャーやアートが重なり合うことで、体験を中心とした世界観が立体的になってくる。

今年はより、それを実感しました。

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世界観は、言葉の壁を越え、世界へ広がる。

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来ていただいた方はわかると思いますが、今年はかなり海外からの参加者が増えました。フランス国営放送や、ドイツのテレビ局など、海外メディアの取材も多数。

特にインバウンド向けの施策をやっている訳ではありません。公式サイトの英訳すらできていない状態。

来ている人に、どこで知ったのかと聞いたら、去年海外から参加した方が書いたレポートが、海外で広まっているそうです。

中には自分の国で、SAKURAで調べると「SAKURA CHILL BAR」の記事が一番上に来る、と言った声までありました。

表参道の小さなバーに、海外や遠方から来ていただけること、そして、人種や国籍関わらず、サクラチルバーの世界観を楽しんでいる様子を見ると、本当に嬉しい。

 

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今年の参加者アンケートの来場理由の1位は、テレビでも、インスタでもなく、リアルな口コミでした。

体験を中心とした世界観をつくることで、インスタはもちろん、リアルな口コミを通じて、熱量が伝播していく。

これからも、人の気持ちが揺れる企画に挑戦して、世界に広めていきたいと思っています。

 

SAKURA CHILL BAR by 佐賀 公式サイト

http://afroand.co/sakurachillbar_sagansake/

 

世の中に、もっとワクワクを。

アフロマンス

サイレントディスコって何が楽しいの?

 

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どうも、パーティークリエイターのアフロマンスです。

突然ですが、みなさん、サイレントディスコって知ってますか?

 

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一般的な音楽イベントは、スピーカーを用意して、爆音をかけて楽しむものですが、サイレントディスコは、DJやアーティストのプレイする音楽をワイヤレスヘッドフォンで楽しむイベントのことを言います。

つまり、ヘッドフォンをつければ目の前でプレイしている音楽が聞けて、ヘッドフォンを外せばほとんど無音。

はたから見ていると、音がない中で踊っている、だから「サイレントディスコ」という訳です。

 

音楽好きな人なら「知ってるよー」という人も多いと思いますが、僕は前々から「これって体験として面白いのかな?」と疑問に思っていました。

 

もちろん、ヘッドフォンで楽しむので「騒音問題が解決!」というメリットはわかります。

ただ、課題解決ではなく、新しい体験を求めたい僕のような人間は「わかるけど、どちらでも選べる状況なら、スピーカーの方がいい訳でしょ?」と斜に構えて思っていました。

 

また、フェスやクラブに行く人ならわかると思いますが、音楽イベントは、ただ「耳から音が聞こえればいい」訳じゃない。

体で感じる低音…

周りの人々が熱狂する声…

音楽と耳という関係を超えたリアルで、ライブは構成されている!

その一部を遮断しちゃうなんて!と思っていました。

 

 

・・・ところが!

先日、サイレントディスコを「サイレントフェス®」というブランドで展開するSilent itさんとコラボレーションで、イベントを開催したんですが、、

え、、!これは面白いぞ!!

となったので、実際に体験した人にしかわからない、サイレントディスコの面白さを書きたいと思います。

※ちなみに、アフロとお風呂で踊る銭湯フェス「ダンス亜風呂屋」という形で開催しました。写真がアフロだらけなのはそのためです(笑)

 

 

(まず、ここは想像できると思うけど)

どんな場所でも開催できる

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スピーカーと違って、騒音問題にならない=普通は音楽イベントはダメと断られるような場所でも開催できます。

写真のように、銭湯のお風呂場を使って、DJイベントも可能です(もちろん、理解ある銭湯さんあってのことです)

他にも、図書館や、美術館、公園や、待ち合わせスポットなど、色々な場所で展開できそうですよね。

僕はこの部分が面白いなーと思ってコラボ開催しました。

でも、実際にやってみると予想以上に面白いことがあったんです、、

 

 

音に飢える

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今回、銭湯を使ってイベントを開催したんですが、日頃のイベントがどれだけ音で満たされていたのかを実感しました。

どんなイベントでも、BGMくらいはかかっているもの。

しかし、今回はヘッドフォンを外すと、本当に無音。

「あれ?今、イベント中だよね?(準備中じゃないよね?)」と錯覚してしまうほど、音というのは重要。

開催する前は「参加者がヘッドフォンをつけてくれなかったらどうしよう、、」とか少し不安だったんですが、開催してみたら、ほとんどの人がヘッドフォンをつけて、ずっと音楽を聞いている。

わかる!だって、音がないって落ち着かないんだもの!

音が欲しい!!

そういう音への飢えを増幅させる機能があることに気づきました。

 

 

周りの人が希薄になる

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人混みの中にいて、目をつぶっても周りに人がいることはわかりますよね?

人は視覚だけでなく、聴覚を通じて、周りにいる人の存在を感じ取っています。

爆音が鳴っているフェスやクラブでも一緒です。大きな音より、横にいる人の歓声の方が大きく聞こえることもあるでしょう。

しかし、サイレントディスコは、音楽はクリアに聞こえるけど、周囲の音はほとんど遮断してしまうのです。

周りに人がいるのは、目で見てわかるけど、聴覚ではわからない。なんというか、周りの人の存在が希薄な状態になります。

これが体験してみると、なかなか面白い感覚で、音楽により没入できてしまう。

イメージは、帰り道にヘッドフォンで音楽を聞いていると、周りに人がいたりするのに、思わずリズムを取ってしまったり、鼻歌を口ずさんでしまう、あれです。

これは、スピーカーではなかなか得られない、ヘッドフォンだからこその体験だなと思いました。

 

 

ヘッドフォンをつければ皆踊れる

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結論から言うと「クラブで恥ずかしくて踊れない人も、サイレントディスコなら踊れます」

クラブで恥ずかしくて踊れない人は、他人の目が気になってしまうんだと思います。

でも、サイレントディスコなら、周りに人がいるんですが、存在感が希薄になり、あまり気になりません。もう少し言うと、独りの世界と、みんなで一体感を楽しむ世界の、ちょうど中間にいるような心地です。

音楽に没入しやすい環境も手伝い、初心者でも楽しみやすい。

また、音楽に合わせて声を出すのも、普通は恥ずかしいと思いますが、皆の声が聞こえない=自分の声も皆に聞こえないので、結構、声も出しちゃいます。そして、より楽しくなっていく!

 

 

騒音対策?

侮るなかれ。サイレントディスコは、新たな音楽体験の入り口だ。

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まとめますと、、

サイレントディスコというと

・騒音対策

・どこでも音楽イベントできる

という、課題解決的な視点がフォーカスされがちですが、僕が体験して感じたのは

・音への飢えを感じさせ

・周りの人が希薄になることで、音に没入でき

・恥ずかしい気持ちを和らげ、誰でも踊って叫べる

という、新しい音楽体験の価値を生み出すフォーマットだと思いました。

いやー、面白いし、素晴らしい!

ぜひ、もっと広まってくれるといいなと思いました。

 

 

今回、コラボさせて頂いたSilent itさんのホームページには、たくさんの事例や、実際にサイレントイベントをやろうと思った時のやり方、ワイヤレスヘッドフォンのレンタルなども載っています。

公式サイト:https://www.silent-it.com/

また、Silent itの仕掛け人、あめみやくんをフォローしておくと、新しいイベント情報もゲットできたり、機嫌がよければ質問にも答えてくれると思います(笑)

あめみやくん:https://twitter.com/amemi_c5

気になった人は、ぜひチェックしてみてください。

 

 

 

もっと、世の中にワクワクを。

株式会社Afro&Co. CEO

アフロマンス